静注鉄剤 フェインジェクトに関するFDAからの安全性の警告


米国のFDAから2026年8月13日、以下のような静注鉄剤 フェインジェクト(一般名:カルボキシマルトース第二鉄)に関する安全性の警告が出されました.国内では、厚労省からは、2026年6月16日に電子添文の改訂指示が出され、 フェインジェクト の電子添付文書の改訂が行われましたが、緊急安全性情報(イエローレター)や安全性速報(ブルーレター)ではありません.


今年の7月、東京で行われたHHT JAPAN 2026で私が発表した”HHTにおける鉄欠乏状態・鉄欠乏貧血”の中や 鉄欠乏性貧血の治療薬の静注鉄剤に関して でも記載していますが、



静注鉄剤 フェインジェクトによる低リン血症とそれによる重篤な合併症(筋力低下、骨痛、歩行障害、骨軟化、骨折など)の可能性です.



この合併症の可能性は、治療を行う医療側も、治療を受ける患者側も知っておく必要があると思います.HHTでは、鼻出血による貧血の合併が多く、また繰り返し静注鉄剤の投与を必要とする場合も多く、特に知っておく合併症と思います.臨床症状に注意するとともに、血中リン濃度の定期的な測定が必要と思います.このFDAからの安全性の警告は、静注鉄剤 フェインジェクトの投与中止を提案するのではなく、合併症の可能性を知って投与を行うか、代替えの静注薬剤の投与を考慮するべきと思います.


2026.8.27 記載


鼻出血と鉄剤の関係   2019.3.6記

静脈注射による鉄剤投与による鉄欠乏性貧血治療と低リン酸血症について 

鉄欠乏性貧血の治療薬の静注鉄剤に関して.docx  2025 4 19