Parkes Weber症候群


 

Parkes Weberの1907年に書いた論文です.彼はロンドンにあるドイツ病院に勤務していました.約100年前の論文ですが、オリジナルの論文で重要であり、私は、著者の考え方が分かり、このような論文を読むのがとても好きです.Parkes Weberは、1肢または片側の上下肢の肥大hypertrophyがあり、その部位の血管系の腫瘍のような過形成tumour-like overgrowthに着目し、報告しています.病変は生後すぐから認められる先天性の病変を考えられ、成長とともにさらにはっきりしてきます.またport-wine stain (cutaneous capillary naevus)やhaemangiomatous  noduleを伴います.

 

つまりKlippel-Trenaunay syndromeに動静脈瘻・動静脈奇形を合併した症例をさします.この論文にあるように著者は、Weberさん一人で、Parkes さんとWeber さんの二人ではありません.Parkes-Weber Syndromeというような記載もよく見受けますが、間違いです.


Vascular Bone Syndrome (血管-骨 症候群)

 

Weber P: Angioma-formation in connection with hypertrophy of limbs and hemi-hypertrophy. Brit J Dermatol 19:231-235, 1907

 

 

2006.5.15記、2013.1.21追記


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