血管腫・血管奇形の分類に関する会議

1976年に、MullikenとYoungがボストンで血管奇形の国際会議(International Workshop for the Study of Vascular Anomalies)を初めて行った.多方面の専門家の発表があったらしい.その後、2年おきにアメリカまたはヨーロッパで会議が続いた.

1992年にハンガリーのブダペストで、専門家の学会が形作られた.それが、the International Society for the Study of Vascular Anomalies (ISSVA)である.

 

最初に行われたのは、各人が勝手に使っていた医学用語、特に血管腫hemangiomaについ

 
ての統一を図ることであった.共通の言語がないと、何について話しているかも分からないからです.

 

奇形 ・異常anomaly と言う言葉は、いかなる血管の異常(any vascular condition that is abnormal)をあらわすと定義された.

2年間のファックスのやり取りによる会議で、1996年のローマのISSVAの会議でそのISSVAの分類が承認された.

 


 

 

ISSVAの血管異常(奇形)の分類

 

 

腫瘍


血管腫、その他

 

奇形

 

単純なもの 毛細血管の奇形(C)、リンパ管の奇形(L)、静脈の奇形(V)、動脈の奇形(A)

 

複雑なもの AVF, AVM, CVM, CLVM, LVM, CAVM, CLAVM

 

 

ここで、A: arterial, V: venous, L:lymphatic, A:arterial, F: fistula, M:malformationの略である.

この分類は、その後の分子生物学などの医学の進歩とともに変える必要があるとしている.

 


 

参考文献

 

 

1. Mulliken JB, Glowacki J: Hemangiomas and vascular malformations in infants and children: A classification based on endothelial characteristics. Plas Reconstr Surg 69: 412-420, 1982

 

2. Enjolras O, Mulliken JB: Vascular tumors and vascular malformations (new issues). Advances in Dermatology 13:375-423, 1998

 

 

2005.1.10記


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