脳脊髄血管の機能解剖

脳脊髄血管の機能解剖というタイトルの本をメディカ出版から出版しました.脳や脊髄の血管(主に動脈です)の解剖は、ルネッサンスの頃から良く分かっています.しかし、個体発生や系統発生学的観点から、この血管解剖を見たり、病変があったりするとその血行動態が大きく変化
することを考慮した機能的血管解剖に加えて、近年進歩した画像診断を併せた解説書が、日本からは出版されておらず、私が過去に経験した興味深い血管奇形や血管の走行異常などをまとめました.この分野に興味のある若い先生方の役に立つことを目指しています.



目次は以下の通りです.


1. 脳血管の発生

 1.1. 血管の発生

 1.2. 血管の発生異常

 1.3. 中枢神経系の発生

 1.4. 脳血管の発生


2. 大動脈弓の発生

 2.0. 大動脈弓

 2.1. aberrant subclavian artery

 2.2. 総頚動脈無形成・欠損


3. 内頚動脈と椎骨・脳底動脈系の原始血管吻合

 3.0. 原始血管吻合

 3.1. 三叉神経動脈

 3.2. 聴神経動脈

 3.3. 舌下神経動脈

 3.4. primitive proatlantal artery

 3.5. carotid-basilar anastomosis variant


4. 前方循環

 4.1. 内頚動脈

 4.2. 眼動脈

 4.3. 前大脳動脈 

 4.4. 前脈絡叢動脈

 4.5. recurrent artery of Heubner

 4.6. 中大脳動脈


5.  後方循環

 5.1. 椎骨動脈

 5.2. 脳底動脈

 5.3. 小脳動脈

 5.4. 後大脳動脈

 5.5. 後脈絡叢動脈


6.  外頚動脈系

 6.1. 顎動脈系

 6.2. 後頭・咽頭動脈系

 6.3. 舌・顔面動脈系

 6.4. 上甲状腺動脈


7. 上部頚部動脈


8. 脊髄動脈

 8.1. 体節動脈

 8.2. 縦方向と横方向の吻合

 8.3. 神経根動脈,神経根軟膜動脈,神経根髄質動脈

 8.4. 髄外の動脈:前脊髄動脈と後脊髄動脈

 8.5. 髄内の動脈

 8.6. 脊髄静脈の解剖


9. 重複と窓形成


10. 管・孔・裂・アーケード

 10.1. canal and canaliculus

 10.2. foramen 

 10.3. fissure and hiatus

 10.4. arcade and arch


書評 亀田総合病院 脳神経外科の田中美千裕先生に書評していただいています.


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2007.5.2 記、2007. 7.8 追記


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