国際ガイドライン



国際ガイドラインは、初版が2009年に公開され、それから約10年が経過し、第2版の作成が進められ 2020年に公開されました.英語のガイドラインであったので、この第2版の和訳を行い、2022.3.8に公開しました.一部、国内の医療環境に適さない項目もありますが、概ねこのガイドラインに沿って、診断や治療が進められます.「最先端のオスラー病の治療」といっても国内で認可された治療を行うことであり、決して実験レベルの治療が行われることはありません.


第2版 HHT国際ガイドライン  2nd GL 和訳.pdf   (←でダウンロード)


ガイドラインの中の項目(- ページ数)


鼻出血の管理 - 2

消化管出血の管理 - 4

貧血と抗凝固治療 - 6

オスラー病における肝臓の血管奇形 - 8

小児の医療 - 10

妊娠と出産 - 11

オスラー病の診断 - 13

脳血管奇形 - 14

肺動静脈奇形 - 15


ガイドライン和訳の苦労話:第2版のガイドラインの作成は、トロント大学を中心に進められ、最後に、世界10数各国から専門家がトロントに集まり、最終版を決定しました.エビデンスの少ない領域ですので、参加者の80%以上の賛成で、その項目が決定するという方式で、ガイドラインが作成されました.私も著者の一人であったので、その和訳作業は簡単に進められると思っていましたが、英語のガイドラインは、当初、誤解・誤訳を避けるため他言語に訳さないと決定されてしまいました.しかし、これでは本来のガイドラインの意味がなくなるので、長い交渉の末、和訳を進めることができるようになりました.この和訳作業も最終版まで、少し時間がかかり、結局、英語版公開 2020.9.8から1.5年後の2022.3.8にやっと和訳の公開にこぎつけました.


2023.7.9  記載